園だより(2024年度)

3月園だより 2025/2/28

3学期は集大成
2月は全学年で生活展が行われました。平日のお忙しい中、ご参加いただきありがとうございました。

年少は『すきすきパーティー』と題して、自分達で見せたい好きなあそびを披露しました。ステージの上でおどり、ソフト積み木のロボット作りやプラレール遊び、アスレチック遊び…大勢のお客さんがいる中で、よくがんばりました。この一年間、一緒に遊ぶ友達や好きな遊びができ、いろんな“楽しいね”を積み重ねてきた今の子ども達だからこそ見せられる姿だったと思います。

年中は『水族館』『動物園』『ゴジラ』『ガチャガチャやさん』のなりきり遊びを披露しました。当日、お客さんを迎える直前に保育室を覗いてみると“おうちの人に見てもらうんだ(おどかしちゃうぞ)”という子ども達のワクワクと少し緊張した面持ちがそこにありました。準備の段階から子ども達のアイデアが続々でてきて大人のリード要らず・・・担任達は【お助けマン】として、各グループでお手伝いをしてきたそうです。それぞれがなりきって、その世界観で表現することを楽しみ、友達と一緒に活動する姿は年少の頃とはまた違う成長した姿でした。

年長の劇ごっこではこれまで紙芝居や絵本で親しんできた数々の物語から作品を決め、4つのグループが披露しました。練習時から『次は○○グループやるよー!』の担任の声に子ども中心で準備や片付けがさくさく行われ、重たい大道具ですら、自分達で運び出しています。手伝いに行くと「ここに置いて」「それはまだ使わないからあっち」などと子ども達に教えてもらうほどでした。当日は中広場が満員になるほどの大勢の保護者をお客さんにして、高い舞台の上や、縁の下の力持ちで音出しを頑張った子ども達。緊張や不安と戦いながらも、“友達と一緒だから乗り越えられた”まさにそんな劇発表でした。

とはいえ、生活展は当日の姿が全てなのではなく、その経過にたくさんのドラマや育ちがあります。やりたいことが見つからずに困っていたAちゃんは、友達から刺激を受けて、これやってみたい!と決めることができました。うまくできないかも…と不安を感じていたBくんは友達に助けられ自信をつけていきました。時にはグループで話し合う中で意見の折り合いをつけなくてはいけない場面もあったことでしょう。それぞれが、大なり小なり自身の葛藤やモヤモヤと向き合い、進んでいった活動でした。

実は子ども達以上に(?)緊張していたであろう担任達も、あたたかいお客さん役に見守られ、当日やりきることができました。そして参加していた保護者のみなさんが我が子だけでなく「○○ちゃんががんばっていた」「○○くん面白いね」と、他の子達の良いところに気づき、子ども達みんなの成長を喜んでくれたことが嬉しかったです。

乳児さんは安心できる保育室のなかで、いつもの遊びや生活の場面に個別に参加してもらう形式のため、まだ生活展は続いています。我が子が集団生活で過ごしている様子はいかがでしたか?家と同じ姿で安心したり、逆に違う姿に驚くこともあったかもしれませんね。これからの方も楽しみにしてください。

なかよしPTAのパワー
今年度も一年間、PTAの皆さんに支えられ共に園の運営を支えていただき、本当にありがとうございました。
よく『ご協力ありがとうございます』という言葉を使いますが、本心でもあり、時には違和感を感じる言葉でもありました。というのも、協力した・された、という縦の繋がりではなく、『一緒に』という横並びの関係で、共に園行事を作ってきたという感覚に近いからです。夕涼み会、バザーといった大きなPTA行事だけでなく、1年を通して様々な行事や学年での係、誕生会やひよこサークル等でも力を発揮していただきました。子ども達をまんなかにして、職員や保護者が手を取り合ってまぁるく繋がっている…そんな図が頭に浮かびます。
1月に文化観賞会がありました。昼に劇団とPTAで給食を食べながら懇談しましたが、帰り際に劇団の方から「先生!こんなに活気のあるPTAは10年ぶりくらいに会いました!コロナをきっかけにどんどんしぼんでいく保護者会も多いけれど、こんな場所がまだあったのかと嬉しくなりました」というお言葉をいただきました。それを聞いて、私も本当に嬉しかったです。保護者の代表であるPTAが元気、ということは、なかよしのPTAそのものが元気で活気に溢れていることの象徴です。

さて、残り1ヶ月で年長さんはいよいよ卒園の時期を向かえます。別れを惜しむかのように、子ども達は甘えん坊になり、担任や友達と、かけがえのない『今』を楽しんでいます。それはどこの学年も同じ…先日の職員会議で保育の振り返りをしていた時、どの担任もクラスの子ども達が可愛くて愛しくて仕方ないといった様子で、成長を涙ぐみながらに話す職員もいました。その思いや熱量は、懇談会でも溢れていたかもしれませんね。3月は思う存分、クラスの仲間と過ごす時間を楽しみ、“大きくなった”という喜びや自信を感じながら過ごせるよう願っています。

2025年2月28日
園長 小宮 知子

2月園だより 2025/1/31

あっという間に今年度も残り2か月となりました。この時期の子どもたちは友だち同士の繋がりもギュッと強くなます。そんな姿を見た先生たちが口を揃えて、「なんか良い雰囲気なんです」と嬉しそうに言っていました。先生たちはその輪の中に混ぜてもらう感覚で、一緒になって楽しんでいます。
 にわかに花粉が飛び始め、通信隊で焼き芋を焼いていると鼻がムズムズ。今年は例年の倍の飛散量という噂もあり、戦々恐々としています。というわけで、今月は園だよりのお鉢が千葉に回ってきたので、最近感じたことを書いていこうと思います。

親が我が子に言えるようになってほしい二大言語?
 ある日の会議で、「子どもがケンカをした時に“ごめんなさい”をどうするか」という話で、職員間で盛り上がりました。
 その時は「ケジメとして、“ごめんなさい”を言って終わらせたい」という職員。「大人が言わせるのではなく、自分から言えるまで待ちたい」という職員。それぞれの思いがありました。

 自分自身、2月で3歳4か月になり、春には近所の幼稚園に入園を控えている息子がいます。そろそろイヤイヤ期から抜けるかと期待しつつも、まだまだ自己主張が強い我が子。日々、「今日こそは怒らないようにしよう!」と心に決めても、気が付くとイライラしている自分…。寝かしつけた息子の顔を見て反省する毎日。いつかの研修で、「【育児】は【育自】です。子どもを育てるのは自分を育てる」という話を聞きました。今まさにその言葉を実感している真っ最中です。

 話は戻りますが、担任をしている時には、自分も「大人が言わせるのではなく、自分から言えるまで待ちたい」タイプの職員でした。
 しかし、息子が生まれ、家で何かイタズラなどをした後には自然と「ごめんなさいは?」と聞き、公園ではおもちゃを貸してくれた子に「ありがとう言った?」と促しています。見事に【親が我が子に言えるようになってほしい二大言語】を息子に催促している自分がいました。あれ…?矛盾してない…?でも、やっぱり親としては言えるようになってもらいたい。両方の思いの狭間でモヤモヤする自分。

 保育者。親。同じ自分でもそれぞれで子どもへの視点や想いが違いました。最初はそんな自分に戸惑いましたが、今ではそれぞれの立場で見え方は違うだけ。どっちが大事というわけではないのだと思うようになりました。


曖昧
 「自分から言えるまで待ちたい」という保育者の思いは、パッと見ると「謝らせない」「解決を曖昧にしている」と感じる方もいるかもしれません。しかし、その曖昧の中に子どもたちが自分で考える幅があります。その幅の中で考えて、動いてみて。子どもたちなりの試行錯誤があります。

 ある時、クラスの子とケンカをして「ごめんねを言いたくない…」と、家に帰った子がいました。帰ってからもそのことを考え、しばらくしてから自ら相手の子に謝ったそうです。その時、担任に報告にきた「ごめんねって言えたよ!」の表情はとても晴れやかだったと聞いています。そして、また一緒に遊ぶ。きっと自ら行動したその子は嬉しかったんでしょうね。
 
 とはいえ、保護者の方たちにもそれぞれの思いがありますよね。職員の中だけでも、様々な考え方があります。「ケジメとして“ごめんなさい”で終わりたい」という気持ちもわかります。どれも子どものことを想った結果。

たくさんの大人の中で
 とてもじゃないけど、親だけで子育てはできません。僕も息子に対して、お手上げ状態の時もあります。もちろん保育者だけでも子育てはできません。同じことに対して、良いという大人もいれば、ダメという大人もいます。そんな色々な考えの大人たちの中で子どもたちは逞しく育っていくのだと思います。
 周りの大人たちみんなで一緒に子どもたちの成長を見守っていきましょう。保護者と保育者。そんな子どもたちの姿を一緒に共感し合える関係性になれたら嬉しく思います。

 さて、2月はこの一年の生活の集大成となる生活展があります。年長さんは2月7日(金)の劇ごっこに向けて、今まさに活動中です。
当日のできたできないではなく、保護者のみなさんにもお客さん役として、生活展を創る一員として、一緒に盛り上げてもらいたいです。
 お家から離れ、子どももたちの社会の中でたくさんの経験を積んだこの一年間。どの学年も子どもたちがどんな姿を見せてくれるのか楽しみですね。


2025年1月31日
副園長 千葉浩輔

1月園だより 2025/1/7

新年あけましておめでとうございます
今年の干支は巳年、蛇は脱皮をすることから〈再生と復活〉を意味し、その生命力の強さから縁起の良い生き物とされているようです。なかよしも60周年の節目を過ぎたところ…長い歴史を大切に引き継ぎつつ、これからの時代に合わせてよりよく変化しながら、まさに蛇のごとく長く、しなやかに、力強く!進んでいきたいと思います。
2025年がなかよしにとっても皆様にとっても素晴らしい一年になりますように。

 “奇跡の9連休”と言われた年末年始、家族でゆっくり過ごす冬休みとなったご家庭も多いのではないでしょうか。日本には四季があり、季節ごとの様々な行事や風習に習ってわたしたちは生活をしています。年末に近所のスーパーに買い物へ行った際にも、店内には正月風の音楽が流れ、鮮魚コーナーからは“いらっしゃい~いらっしゃい~!”と威勢のいい声が飛びかい、正月売り場のコーナーには何枚も《迎春》とポスターが貼られて、いつもと違う総菜が大量に積まれていました。大勢の客でごった返した場にいながらも、あぁ年末らしい光景だなぁ…と感じて帰ってきたのでした。
正月には親戚やご近所さんと集まり、新年の挨拶を交わし、お年玉をもらったり、初詣に出かけることもあるでしょう。新たな年を迎える時…大人のわたしたちには当たり前になっている光景ですが、いつもとはちょっと違う町の様子や家族との過ごし方…まだ幼い子どもたちにはどう映っていたのでしょうね。

 子どもの脳は【環境まるごと吸収しながら育つ】のだそうです。例えば私たち大人が、もし勉強もせずただ海外で三年暮らしていても、外国語を話せるようにはなりません。でも赤ちゃんは生まれて数年で自然に言葉を理解し、話すことができるようになります。生まれた瞬間から…言葉こそ話せませんが、生活の中で人の会話を聞いています。言葉だけではなく、その声色を感じ、その人の雰囲気を感じ、その場に漂う空気感、景色や匂い…五感を使って全身で吸収しているのです。その中でこんな時は心地いいな、幸せだな…時にはちょっと怖いな、寂しいな…と、感情も合わせて記憶されていくのだそうです。そう考えると、この季節ならではの空気感や年末年始に家族で過ごした色々な一コマも、子どもの心を豊かに育ててくれたかもしれませんね。

 さて、また今日からみんな揃っての3学期の始まりです。冬のなかよしは…園庭や通信隊に霜が降りたり、動物当番のホースから長い氷がにょろにょろ出てきたり、自然の中で寒さを感じることもいっぱい。だからこそ暖かい部屋の心地よさに安堵したり、温かい給食が美味しくて幸せなんですよね。友達や先生との久しぶりの再会を楽しみながら、五感いっぱい身体で感じて過ごし、こども達が楽しい生活を送れるよう、職員一同今年も力を合わせていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

2025年1月7日
園長 小宮 知子

12月園だより 2024/11/29

うたのジィジ
最近、時々ギターを片手に乳児クラスの部屋におじゃましてこどもたちを前に歌ってます。
『ごんべぇちゃんきた』『うたのジィジがきた』と呼ばれることもあり、乳児のこどもたちの視線が不審者を見る目から歓迎に変わってちよっと喜んでいます。
私事ですが、ここ数年の間に、マゴが次々に誕生し昨年10月に4人目が生まれました。
自分が子育てしていた頃は、共働き家庭なので保育園の送り迎えや家事に追われて、余裕もなく・・・あれ?いつの間にか育っていた・・・そんな感じでした。  
だからマゴの存在は乳幼児の育ちをリアルタイムで見られてとても新鮮・・・公私共にジィジを楽しんでいます。

カレンダーも残すところ一枚・・・
さて、今年は創立60周年にあたり、6月の大同窓会から始まって、10月の運動会、11月のバザーと続き、なかよし祭りで締めくくられました。
保護者の皆さんのご協力、先生たちの頑張りに感謝しています。ありがとうございました。
それにしてもささやかに60周年をなどと思っていたら、一期から高校生を対象にした大同窓会では223名、一年生から中学生を対象にした運動会のスーパーリレーでは170名もの卒園児が来てくれました。なんでこんなにみんななかよしをなつかしく思ってくれるんでしょう・・・そんな問いに答えていた話が2018年の園だよりの中にありました。

自己肯定感が育つ場所
(以下園だよりから抜粋)
『入園を考えている保護者の方が見学に来られるとなかよしの説明します。
その中で自己肯定感の話をよくします。
自己肯定感とは「自分は大切な存在だ」と感じる心の感覚です。
この感覚は自分自身では作れません。親、幼稚園、保育園の先生、友だち・・・など自分に関わるまわりの人たちからのあつかわれ方で心の中に作られる感覚です。

“よくわかんないけど、大丈夫な気がする。僕(私)はOKです~” ・・・いわいる根拠のない自信です。この感覚がちゃんと育っていくと、自分だけじゃなくてまわりの友だちに対してもOKになります。(自分だけがOKは自己肯定感でなく自分勝手です)
自分は愛されているという確信は心の中に自信を育て、人に対しての信頼感を生みます。
幼児期に育てたい所、高めたいところはここです。ここが生きていく上での土台です。

でも、確かなマニュアルがあるわけじゃありません。空気なんですよ。
本音でこすれ合う友だち集団があって、子どもたちが可愛い愛おしいと思う大人たちが集まって、その中で育っていく子どもたちを見ていると、そこがちゃんと育っていると感じます。
もちろん、保育者だけ、園だけで育つわけじゃない、なんたって親の存在が一番です。
長くなかよしに関わっていくと“子どもは一人じゃ育てられない、育たない、みんなで育てよう”そんな言葉が自然に入ってきます。なかよしは、子どもも大人も育つ場所です。』
んん・・・今読んでもそうだよな・・と思います。

「こどもには育つ力がある」が原点
最近のマゴは・・高速ハイハイでどこでも出かけて目が離せません。時に大人の前まで行って両手を挙げて抱っこを要求します。
抱っこの要求は、甘えたいときもあるけれど、視点が高くなってテーブルの上の菓子パンを見つけて指さしたり、高い所に置いてあるおもちゃを要求したり・・・大人を利用してますね。“もうおしまい だめよ ごちそうさましよう ねるよ”そんな言葉はきらいなようで泣いてイヤイヤします。誰が教えたわけでもないのに、そのイヤイヤに子どもの意思を感じます。家族の中での順位付けもちゃんとあって、ジィジは最下位です。
生まれてたった12ヶ月でこんなにわかるんだね・・・

こどもは自ら育つ力を持っています。たとえ、偏りがあったり、成長に時間が必要だったとしても必ず自分の育ちの階段を登ります。まわりの大人はその子の個性を尊重しながらできるだけ自分で決めて行動することを大事にしたいです。

どこかの研修会でこどもたちにとっていい園とは・・・「例えばどこか楽しい場所に行ったとき、『たのしかったね。先生つれていってくれてありがとう』ではなく、『たのしかったね。先生またつれていってあげるね』とこどもたちが言う園です」と聞いたことがあります。
させられたんじゃない、自分たちで遊んだ・・・子どもたちがそう思っているから学校では残らない記憶が残り、フッとなかよしで遊んだ自分の姿がなつかしく、先生たちの顔がみたくなるんじゃないかな・・・と思います。

そんななかよしにもう少し関わりたいと思うごんべぇでした。
皆さんよいお年をお迎え下さい。


2024.11.29 すがの ごんべぇ

11月園だより 2024/10/31

日が落ちるのが早くなり、季節の移り変わりを感じます。この時期は、どんぐりや椎の実を夢中になって拾い集めるこどもたちの姿があります。天気のよい秋晴れの日は外でたくさん遊んで、これからやってくる冬の寒さに負けない体の下地を作ってほしいと思います。寒暖差が大きいので衣服の調節をしながら、大人も体調に気を付けて過ごしたいものですね。

先日、10月の誕生会でコーラスサークルのお母さん方から歌のプレゼントがありました。その際、職員にも歌と寸劇のオファーがありました。ギターにごんべえ先生、踊りに先生たち。そこへ、意地悪役の小宮・千葉ちゃん・のんちゃんがやってきて、楽しんでいる雰囲気を壊します。その悪者からこどもたちを守ってくれるヒーロー役には、今年なかよしに入った新人保育者(みゆうちゃん・ななみちゃん・ゆきちゃん・ゆうかちゃん)4名が大抜擢されました。
大まかな流れだけは決まっていたものの、台本は一切無し。細かいやりとりはその場の雰囲気で、本番勝負でした。劇中、意地悪3人組(というより衣装のおかげで悪魔役と言った方がしっくりくるかも?)が、お母さん方やヒーローたちに『変な顔になる魔法』や『笑いが止まらなくなる魔法』等をかけて意地悪をするのですが、アドリブなのにノリノリで答えてくれるお母さん達の面白いこと!こどもたちも大喜びです。最後はこどもたちの【なかよしパワー】で悪魔も改心するわけですが、、、なんとも賑やかな、可笑し楽しい誕生会となりました。
衣装や小道具も手作りもので用意して、歌や踊りも繰り返し練習していたお母さんたち…こどもたちを楽しませたい!という思いがガツンと伝わり、私もやりすぎなくらいな悪役を演じてしまったのでした。

終了後、サークルメンバーからメッセージが送られてきました。
『当初、先生方をお誘いして誕生会をしたいと考えた理由は、サークルメンバーの少なさ、練習時間確保の難しさによる不安…という、思えば後ろ向きな考えでした。
先生方が一緒なら間違いなく盛り上がるし、メンバーが少なくても成り立つはず、などと…
実際に先生にお声かけを始めると皆さんオファーを喜んでくださり、嬉しくて楽しみで、サークル活動ってやっぱり良いなぁ、ずっと続いていくと良いなぁとしみじみ思いました。
今回、サークル活動はベテラン・久しぶり・初めて・様々なメンバーでしたが、皆でとても楽しめました。保護者同士の関わりが密になるのも本当に嬉しく、子供達を笑顔にしたい!の気持ちは「何でもやるぞ!」と絆を深めるんだなと…皆ノリが良くなっていくのだなと思いました。』(一部抜粋)

サークルはもちろんのこと…保護者同士が繋がりあって楽しみ、こどもたちを笑顔にしたい!と力を発揮してくれる…それってPTA活動の意義そのものではないかと思います。バザーも然り。人が集まると時には意見を合わせることも大変、まとめるのも大変、、、楽しいことばかりではないかもしれませんが、それでもバザーを通して、知ってる顔が増えてホッとする、おしゃべりする仲間ができた、やってみたら楽しかった、、、と思えたらこんな嬉しいことはありません。当日は職員も一緒に頑張ります!楽しいバザーにしましょう。みなさん、よろしくお願いします。

こどもたちは…というと、11月に入るとなかよしまつりの活動が始まります。運動会で年長に憧れを持つようになった他学年の子達。その流れで、年中と年長が縦割りになり太鼓・御輿・踊りの3つのグループに分かれます。そのグループ活動を見ながら、年少さんは「あれやってみたい!」を形にしていき学年で披露します。乳児組の子どもたちも、幼児の活動の雰囲気を感じながら音を楽しんだり、真似っこを楽しんでいくでしょう。
以前の園だよりで、なかよしまつりは第2園庭で…と伝えていましたが、工事が進んでいないため、例年通り園庭での開催となります。そして何度もお伝えしていたように、60周年の記念祭りも兼ねたなかよしまつりとなっています。野菜を作ってくれている畑の会のみなさんや、ニコニコ会のおじいちゃんおばあちゃん、ひよこサークル…たくさんの地域のみなさんに遊びに来てもらう予定です。こどもたちの披露に加え、太鼓サークル、PTAソーランのみなさんにも雰囲気を盛り上げてもらいます。いも汁をたくさん作ってお待ちしています。秋の行事をみんなで楽しみましょう~!
2024年10月31日
園長 小宮 知子

10月園だより 2024/9/30

ようやく朝晩が涼しくなり、秋の訪れを感じるようになりました。砂場で山やトンネルを掘って水を流し泥んこになっている子や、友達と鬼ごっこをして走り回る子、三輪車にのって園舎周りをぐるぐる回る子…園庭にいつもの風景が戻っています。

~性教育をオープンに語り合う~
性教育を学ぶようになってから、幼児トイレが玄関先から見えてしまうことが気になっていました。年長さんくらいになると、排泄から後処理まで個室トイレの中で完結することが出来ますが、幼い子達はおしっこを済ませたあと、おしりを出したままドアから出てきて、大人にパンツをはかせてもらうこともしばしば。立ち便器を使っている子達も、ズボンやパンツをおしり下まで全部下ろして用を足すので、そんな姿が中広場や玄関にいると見えてしまうんですね。こども達には【自分の体は大事にしよう】と伝えているし、その大事なからだを守ってあげたい…。そんな話をしていたら、早速職員が目隠しにとパーテーションを作りました。どこに置いたら見えないかな?立ち便器の横に置いてみようか、1枚だけじゃ見えちゃうから次の便器の間にも置く?必要な時に目隠しできるように予備も置いておこうか…と、まずは設置してみることにしました。
そのことについて職員会議で議題にあがると、「一般的に男トイレには立ち便器の間に1つずつ仕切りなんて無い」と男性職員からの話。女性職員はえぇーーー!?と驚き。そういえば男の子はいつからズボンを全部下げずにおしっこできるようになるのかな。こども用のズボンて前チャック付いてないよね?男の子たちは恥ずかしくないのかな?そもそも“恥ずかしい”って感覚はいつから生まれるんだろう…。大人が「そんなことしたら恥ずかしいよ」と言うことで植え付けている?でも着替えで恥ずかしがる子も実際にいるよね・・・などなど、話が膨らんだのでした。
職員間では【からだの話】をすることがオープンになって、性教育が特別な話ではなく、保育の話のひとつとして自然に出来るようになってきたのを感じています。こどもに“おっぱい!うんちー!”とか言われても、おっ興味があるのかな?と、こどもとからだのことを話すきっかけにすることもあります。幼児クラスの絵本コーナーには、性教育に関する絵本も置くようにしました。こどもが面白がっているからだのこと、絵本や遊び歌を使って楽しく伝えていきたいものです。

パーテーションを設置してみて、こども達の反応はというと。見られないから安心した、さらにドアも欲しい、という意見もあれば、すぐに手を洗いに行けないから無い方がいい、という声も。なので、奥のトイレはパーテーション有り無しを自由に選べるようにしました。こどもの思いを置いて先へ先へと進めなくてもよいかな、と思う反面、安心して過ごせる環境をどう作っていくのか、職員みんなで引き続き考えていこうと思います。
からだのことだけではなく・・・楽しい・嬉しい・悲しい・さみしい、などの自分の気持ちや相手の気持ちに気づくこと、自分が大切にされ、自分を大切に思い、相手のことも大切にする。それは生活の中で既にこども達がたくさん感じていることであり、そんなこども達の思いを受け止めている保育現場や家庭では、すでに性教育が始まっているんですよね。いつか、保護者のみなさんとも、こどもの心とからだのお話ができたらいいなぁ~と思っています。

~【香害】知っていますか?~
ところで、みなさんは香害という言葉をご存じでしょうか?先日、園長たちの集まる会で香害に関して話を聞く機会がありました。
※香害とは合成香料の含まれる製品の化学物質により、咳、頭痛、めまい、吐き気、アレルギー症状や化学物資過敏症などを誘発する健康被害のこと
小学校では給食当番のエプロンを各家庭で洗濯した際の柔軟剤などで体調不調を訴える児童もいるようです。各都道府県や市町村、環境省や消費者庁等からも注意喚起のお知らせが出ています。
人間は一日にご飯茶碗100杯分の空気を吸っているそうです。空気に含まれた化学物質である香りの成分が微量であれど、それだけ空気を取り込んでいるので体内にじわじわと蓄積してしまうのですね。とはいえ香りのすべてが悪いわけではなく、精油と呼ばれるものは身体を整えるのにも一躍かっているようです。海外ではスポーツ選手や体調不良の人がアロマを利用して身体をケアする文化もあり、医療的なエビデンスもあるようです。そうは言っても家中見渡せば、シャンプーやら柔軟剤やら芳香剤やら香りのするものばかり~。過度に警戒する必要もないとは思いますが、周りに香りで不調をもたらす人がいるかもしれない…と頭の片隅に置いておくことや、身の回りの生活用品を今一度見直すのも良いかなぁと思えたお話でした。
さて、近頃は運動会に向けて、子どもたちの好きなこと・楽しめることを種目にしようと、担任は色々な運動あそびを投げかけています。年長はこれまでにもリレーやタイヤ取りを何戦か繰り返しては勝敗に一喜一憂する姿もあり、徐々に盛り上がってきました。小・中学生の卒園児には、先日スーパーリレーの招待ハガキを送りました。旧職員も遊びに来てくれる予定です。リレーはちょっと…という子も、この機会に園に遊びに来て顔を見せてもらえたら嬉しいです。

2024年9月30日
園長 小宮 知子

9月園だより 2024/8/30

暑い暑い8月が終わります。今年の夏は本当に暑かったですね。それに加え、日本各地での大雨や台風の影響などで、夏の予定を変更せざるを得ない方もいたのではないのでしょうか。まさに現在もノロノロ台風の行方を追って、来週の保育は大丈夫かな…と天気予報とにらめっこの日々です。

夏の生活の間、乳児クラスの子どもたちがよく中広場へ遊びに来ていました。はじめは不安げに担任のそばにいた子達も、少しずつ行動範囲が拡がり、幼児の遊んでいる輪の中に自然と混ざっていく姿がありました。幼児の子達は小さい子をみるとかわいい!大好き!と顔をすりすり、抱っこをして…愛情表現も熱烈!“お兄さん・お姉さん”になってお世話をする機会にもなりました。ある日は、たんぽぽさんが緊張した面持ちで事務室へやってきて、自分達で作ったかき氷を「どうぞ」と渡しに来てくれました。慣れない場所で緊張したのかな…そんな姿もかわいかったです。乳児も幼児も、新たな空気感に触れ、学年を超えて色々な人や場所に出会って刺激をうけた夏の生活になったようです。

異年齢と言えば…毎月一回なかよしに来てくれているニコニコ会の皆さんとの世代を超えた交流も、すっかりお馴染みになりました。中広場で座りながらおしゃべりをしていると自然に子供達が集まり、輪ができるようになりました。ニコニコ会のネーミング通り、子どもたちもみなさんも、嬉しそうにニコニコ♪お膝に座ったり手遊びをしたり、ただおしゃべりをしたり、優しい地域の方々にふれあい、居心地の良さを感じています。来月は、子どもたちが敬老会に招待されたので、年中さんが遊びに行く予定です。

盛りだくさんの2学期のはじまり!
夏休み明けの昨日、登園バスから降りると軽やかにクラスへ向かい、先生たちに“おはよう!”と声をかけられ少し照れくさそうな顔をして、友達との再会に喜び…あちこちらで元気な声と笑顔の花が咲いて、夏季保育がスタートしました。
年少の部屋を覗くと、1学期は不安で泣くこともあったYちゃんが、大きな声で担任に話しかけていました。「バス停では泣いちゃった」と言いながらも、すでに涙はどこへやら、朝のお支度を張り切っていました。朝はシクシク泣いていた子達も、担任やパートの先生たちを頼りにして、帰る頃にはいつもの元気な姿に戻っていました。一学期の園生活で積み重ねた経験があるからこそ、安心な場所や人を思い出し気持ちを立て直していましたよ。

夕涼み会は残念ながら中止となってしまいましたが、始業式の翌日に、保育の中で『夏祭り』を開催することにしました。その後も2学期は、運動会に遠足やなかよし祭り、バザーにお楽しみ会に…と楽しいことが盛りだくさん!行事を通して、友だちとの楽しい時間を過ごしたり、力を合わせたり、時には葛藤したり、成長を感じるものでもあります。二学期も一緒に子どもたちの成長を見守り、楽しい園生活を作っていけるよう、みなさんのご協力をよろしくお願いします。

そして今年の運動会は60周年記念イベントにもなっています。昨年同様、【一部】乳児・年少、【二部】年中・年長の二部制で行いますが、今年の二部はお昼ごはんを挟んで午後に親子競技や、小・中学生を招いてのスーパーリレーを行う予定です。卒園児たちが年長だった頃に本気で走ったリレーを思い出し、大きくなった体で“こんなに園庭は小さかったの~?!”と思いながら走るリレーは見ものです。コロナ禍前は、スーパーリレーは恒例になっていたので100人近い卒園児が集まっていました。ぜひ、在園保護者の皆さんにも一緒に応援してもらい、盛りあげてもらえたら嬉しいです。

2024年8月30日
園長 小宮 知子

8月園だより 2024/7/31

連日暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。1学期の終わり、年長にとってはザ・キャンプという大きな行事を乗り超えた7月でした。初めは不安が大きかった子達も、キャンプに向けて、ランタン作りをしたり、忍者からお手紙が届いたり、キャンプへの期待を徐々に膨らませて・・・いよいよ当日を迎えました。坂の上でおうちの人とバイバイをして自分で荷物を持ち、続々と子ども達がやってきます。“さぁ、いくぞ”と意気揚々と門へ入ってくる姿は、ぐっと胸にくるものがあります。(毎年担任は、この登園から泣いています)
登園時、逃げ出しちゃうくらい不安だった子も、泣いて登園してきた子も、中に入って活動が進むと徐々に気持ちを切り替え、いつの間にかみんなと一緒に活動に参加していました。夜、「帰りたい…」とつぶやいていたSくん。朝私の元へ来て「とまっちゃったね!」と言いに来た時の嬉しそうな、そしてちょっと誇らしげな顔を覚えています。おうちの人と離れて一泊することが、大冒険のような気持ちだった子もいたと思います。友達といっしょだから、みんながいるから乗り越えられたね!年長さん、頑張りました!

連日猛暑日!!
毎日、職員や保護者のみなさんと顔を合わす度に「暑いですね~」が合言葉になっています。登園している子どもたちも、この炎天下では外に出ることが制限され、暑さ対策をしながら過ごしています。プールや水遊びでさえ外に長居はできず…テントを張り、ミストをかけて周辺温度を下げ、短時間で切り上げています。夕方に少し外に出ようと思ったら、今度は光化学スモッグが発令されて慌てて室内に戻る、なんてことも。

数年前までは、朝から通信隊へ虫捕りに行ったり、プールにたっぷり入って、ご飯を食べて、ゴロゴロタイムで少し休憩して、またプールに入って。デッキでスイカ割りしたり、暗くなるまで外でもうひとあそび。汗だくでどろんこまみれの身体をシャワーで洗って…そんな夏の生活を送っていました。1日の大半を室内のクーラーの下で過ごさなくてはいけないなんて、大袈裟な言い方かもしれませんが、“夏ならでは”の経験を奪われているような気がしてなりません。
昔から地球の温暖化による気候変動について危惧されていましたが、ここ数年の異常な暑さには、いよいよ危機感がつのります・・・。とは言え、人間の身体もよくできていて、徐々に暑さにも順応しているのを感じます。しっかり寝て、しっかり食べて、熱中症対策もして、無理せず“夏ならでは”を楽しみたいですね。

職員は毎年恒例で、夏の間にオンラインや現地の研修会場へ出掛け、勉強をしてきます。園内での研修も大切ですが、外に出てたくさんの情報や学びを得られる研修会は、保育者にとっても子ども理解を深め、視野を広げる大事なものです。保育のことだけでなく、性教育、子どもを取り巻く制度や世界情勢、様々な分野について学ぶ機会になるでしょう。合間にリフレッシュ休暇もとってそれぞれの夏を過ごし、みんなで揃うのは1ヶ月後。夏季保育や夕涼み会で元気に会いましょう!



キャンプを終え、ちょうど終業式のころ…私事ですがコロナに罹ってしまいました。
3日ほど熱が37~38度台を上下し、少し咳を伴いましたが、症状は軽かったと思います。今夏はKP.3株というのが主流だそうで、これまでコロナになった人もまたかかると言われています。園内に拡がらなくてひと安心でしたが、周りでコロナになったと言う話はよく耳にするので、人混みではまだまだ用心せねばいけませんね。
感染症の流行といえば、横浜市では手足口病の警報が発令されています。定点あたりの患者報告数が【5.0】を超えると発令されるとのこと、戸塚区では【8.80】、泉区は【43.75】と市内の中でも断トツに突出している数値です。年齢層では0~5歳が88%を占めており、特に1歳児の罹患率が高いと行政からも報告がありました。(不思議なことに、なかよしでは流行していません。)軽症で済むことも多いのですが、口内に発疹が出ると痛みを伴ったり、高熱が続く子もいます。感染症の流行はうんざり…という感じですが、皆さんもお気を付けください。


2024年7月31日
園長 小宮 知子

7月園だより 2024/6/28

なかよし創立60周年をお祝いして
先日、6月9日(日)“なかよし60thだよ全員集合!”が行われました。60年前の第1期卒園生から10年前卒園の第50期生とその保護者そして旧職員の皆様総勢223名がなかよしで一堂に会しました。
懐かしい面々が次々に現れて歓喜の声がそこかしこに響きます。
卒園してからもそれぞれの節目になかよしを訪れていた子(方)もいれば、卒園以来の再会の子(方)もいます。すぐに顔がわかる子もいれば、『あれ、誰だっけな・・・?』そんなときちょっと焦ります。せっかく来てくれたのに・・。『当ててみて?』でもそんな会話を続けているうちに『あっ、○○だ!』顔の造作、目の表情が昔のままの面影で教えてくれます。
中には私の勤務する前からの1期から11期の方もいます。1期生は今でもなかよしにご縁があり、園児達に歯科検診を行ってくださる森歯科の院長先生です。また、思い出写真館で写真を見て当時を振り返りながら『○○先生はどうしてますか?』と聞かれても分からずに失礼した方もいます。それでも妹さんを担任したつながりが見えてきてそのお兄さんは『私は今でも当時と同じ家に住んでます。こういう集まりは自分の周りにはないので、今日はとても楽しいです』とご挨拶いただきました。グループホームから来た車椅子のRちゃんはヘルパーのMさんと来ていました。ヘルパーのMさんは卒園児保護者の方です。偶然にもなかよしで繋がっていたので今日は一緒にやってきたということでした。48歳になるAさんは自閉症の世界を生きていてこの日はお母さんと一緒に来ていました。『この人(Aさん)ったら、なかよしの歌が始まったら口ずさんで歌ってんのよ。なかよしコドモエン♪のところは相変わらずヨウチエン♪だったけど・・・』可笑しげに言ってました。Aさんはなかよしの歌を聴きながら40数年前がよみがえったのでしょう。これも嬉しいことです。そうかと思うと、当時の写真を見て『僕だけどうしてはっぴを着てないの?』(なかよし祭りのあのタマネギで染めたハッピのこと)それに対してお母さんは『あなたはあの時どうしてもはっぴは着ない、と言い張ったの。そのときの担任の手島先生があなたの気持ちをわかってくれて着なくていいと言うことになったの。でも、見て!年長さんになったらちゃんと着て写っているでしょ。年中さんの時に着れなくても、年長さんになったら着れている。なかよしはそういうところ。』嬉しいことを覚えていてくださるものです。だから、『孫がいたら絶対になかよしに入れたい』そう断言してくれました。こどもを一人の人格として尊重し、そのこどもの気持ちを理解して応援する。そんな中でこども達は育ち、大人達もそうしたこどもの姿に教えられる。そして保護者の方達と大事にしたいことを大人同士が共有できる。それがなかよしなんだと確かめられた思いでした。

10年前の50周年の時はPTAの方にも実行委員会を一緒にやっていただき、1部は対外的にもお付き合いのある方々をお呼びして、2部は今回のように同窓会形式でなかよしの半世紀という歴史的な年をお祝いしました。実のところ10年後の60周年は素通りしてもいいかな・・そんな気持ちでいたときに私や菅野先生の気持ちを超えて『大同窓会、やりましょうヨ!!』と積極的に乗り出してきたのが園長、副園長、そして十数年間なかよしで卒園児達を送り出した先生達でした。自分が関わったこども達がどうしているか、ただただ卒園したこども達に会いたい、その想いがあったのだな。そういえば私もその昔卒園したこども達が園を訪ねてくるたびに『カワシマ(当時はこう呼んでいました)、どっか行こうよ・・』そう言われて時々出かけているうちに“なかよしキャンプ”(小学3年生~中学生のキャンプ)が始まって公私の時間も厭わずにやってきたことを思い出します。
今は社会事情が変わってなかなかそうはいかないけれど、なかよしってこども達にも保育者にもそういう気持ちを沸かせてくれるところなんですね。今も昔も変わらない・・・。
当日は今年度役員になったばかりの方にもお手伝いいただきました。駐車場案内に立って頂いたり、会場で気を配って頂いたり、会長さんにはご挨拶頂きました。同窓会が解散したあとは皆さん進んで片付けに回ってくださり、これも昔と変わらない、と思ったことです。

そう思うと、なかよしにはこうした思いが目には見えずとも通っているのを感じます。
今年は畑の会が始まっています。今日の乳児組の苗植えも明日の幼児の苗植えも、人手が必要だからと皆さんで声かけ合って手伝いに来てくれています。そこでまた姿が重なります。
その昔、まだなかよしには畑がない頃でした。園庭隣の通信隊の敷地内をこども達の収穫できる畑にしたいと、篠竹の根っこをスコップで切りながら保育者3~4名で開墾したときのこと。当時の大野先生がいともフツーにお母さん方に声をかけてくれて、お母さん方も声がかかったら行くわーみたいな感じで10名近い方が集まってくれて畑を耕したのを思い出しました。そのときの様子に似ている・・・。

 なかよしの古今東西。いろいろ姿は変われど大事なことが息づいているな・・・そんなことが確かめられた嬉しくて楽しくていい時間でした。
創設で力を発揮してくださった方々、そのあとのいくつもの難局を越えてきてくださった方々、そして今次の未来へつないでいく人の輪の息づかいが感じられます。
これからも “なかよし”がここに来るとほっとするような、今の自分を好きになれるような、そんな人の人生を豊かにしていく通過点でありますように・・・
なかよしに感謝! 皆さんに感謝! こども達に感謝!
                              
2024.6.28
理事長 川島佐和子

6月園だより 2024/5/31

隠れないかくれんぼ
うさぎ組の子どもたちが6、7人集まって中広場で遊んでいました。
「いーち、にーい、さーん、しーい・・・もーいーかーい」
「まーだだよ!」
返事をしている子どもたちは隠れ場所を探す様子もなく、オニ役の子たちの目の前にずっといます。するとまたすぐに、
「いーち、にーい、さーん、しーい・・・もーいーかーい」
「まーだだよ!」
そのやりとりをしながら、みんなで顔を見合わせてケラケラ笑い合っています。数を数えている子達も、早く隠れるように文句を言う子は誰もいません。
エンドレスに続くのかと思いきや、急に一人が「もーいいよー!」と言いながら逃げました。すると、そこにいたみんなが走り出してその子を追いかけます。タッチされた子はつまらなそうな顔をして、戻ってきました。そしてまた、元の場所に戻ってやり直し。「いーち、にーい・・・」と続くのでした。

誰も隠れないかくれんぼ。ただ、ことばの繰り返しを友達と楽しんでいる姿がそこにありました。本来のルールはなく、むしろ“誰かが走ったら追いかけること”が暗黙のルールになっているかのようです。それも“そうしよう”と決めて始まったのではなく、感覚で繋がりながら、遊んでいるうちに出来た流れかもしれません。
そして、その遊びをちょっと近くで見ていた年長さんが数人いました。
“かくれんぼってそうやって遊ぶんじゃないよ”なんて野暮なことは言わず、“きみたちはそうやって遊ぶのね”と見守っているかのようでした。
そうそう、あそびは自由だものね!

絵本のおはなし
毎月、幼児クラスのご家庭には【こどものとも】の月刊絵本を購入していただいています。以前、「ぐりとぐら」の編集者であった井上博子さんの講演会で、こどものとも制作裏話を聞く機会がありました。
月刊絵本を開始した当初、実は親たちから苦情のお手紙がよく届いたそうです。いろいろな物語の絵本が届くと思っていたのに、期待していたものとは違う、と。でもしばらく経つと、苦情の手紙から、“自分では買わないような絵本が届いたが、読んでみたら子どもはよろこんでみています” という感想の手紙へと変わっていったそうです。
 わたしも担任を持っていたころは、子どもたちに毎月届く絵本を読み聞かせていました。物語絵本も楽しいけれど、意味のない言葉が並んでいるだけの絵本や、丸や線だけが描かれただけの絵本など、大人にとってはちょっとヘンテコに見える絵本も子どもたちは好きなんですよね。

 今年は、各学年で時期をずらしながらも「本借り」を始める予定です。園内の【図書係】の先生たちが、図書コーナーや絵本を充実させようと、環境作りや本の補修をしています。準備が整って本借りが始まったら、ぜひ親子で絵本を楽しんで欲しいと思います。


60thだョ!全員集合!
6月はいよいよ60周年行事の第一弾ということで、大同窓会が行われます。高校生以上の卒園生たちにお知らせを出したところ、現時点で150名を超える卒園生や保護者のみなさんから参加のお返事が届いています。(中には50年以上前に卒園したという方からの連絡もありました!)
当日は、オープニングセレモニーとして、OB+現役の太鼓サークル披露や、在園パパの深瀬さんの獅子舞、卒園児保護者で構成された五人囃子による和楽器演奏なども予定しています。PTA役員のお母さん方もお手伝いよろしくお願いします。皆さんの力もお借りして、職員総出で同窓会を盛り上げていきたいと思います。
 そして、新入のみなさんには、なかよしTシャツの購入が遅れてしまい申し訳ありません。60周年を機にデザイン変更したところ、思いのほか業者とのやり取りに時間がかかってしまいました。今回もデザイン画はごんべぇ先生作です!進級児も希望する方は購入できます。かわいいTシャツになりそうですよ~お楽しみに♪
 
2024年5月31日
園長 小宮 知子

5月園だより 2024/4/30

4月は家庭訪問にご協力いただきありがとうございました。担任の訪問を楽しみにしたり、家に来たことを嬉しそうにお話する子もいました。子どもたちにとっては、担任との距離がぐっと近くなる出来事でした。
今月は親子プレイデイが開かれます。(昨年度は親子遠足でしたが、1年ごとに交互で行っています)今度はみなさんに園に来ていただいて、普段子どもが過ごしている園や先生たちを知ってもらえる良い機会になると思います。天気がよければ体を動かしてのレクリエーションを予定しています。保護者の皆さんも一緒に遊びましょう♪


子どもは考えている
ある日、事務室で話していた時のこと。
ごんべえ先生「うちの孫、急に人見知りが始まったんだよ。ジー――と、じいじの顔を見て、ママ見て、またじいじ見て・・・見比べて、泣き出したんだ。6ヶ月の子があれだけ考えているんだから、大きい子達はもっといろいろ考えてるよね。」

大人でも、自分の考えのどれだけのことを相手に伝えられているか…言葉にしても自分の気持ちをうまく表現できないことだって、たくさんあります。ましてや言葉を多く持たない子どもたちなら、尚更のこと…。話さないから何も考えていない、わかっていない、というわけでは無いのですよね。改めてハッと考えさせられるごんべえ先生の言葉でした。

保育中、ただ座っている子や手持ち無沙汰な子を見ると、保育者としては声をかけたり遊びに誘いたくなるのですが…
“なにしてるんだろう”“おもしろそうだな”
“やってみたいな”“うまくできないかも”
周りを見ながら・・・子どもの頭の中では、言葉にならないたくさんの気持ちが渦巻いているかもしれません。

「うちの子 ともだちとあそんでますか?」
「園でひとりでいるのを見ると 切なくなります」
この時期は、お母さん方の心配な声をちらほら聞きます。ひとりで過ごしていても、集団生活をしている園だからこそ受ける刺激をたっぷり浴びて、子どもは考えています。その時間が成長に繋がっていく…そう思うと、じっくりゆっくり心を動かす時間も、保障してあげたいですね。


小さな生き物との出会い
なかよしにはヤギのふくちゃん、ウコッケイ・鶏が4羽います。この時期、新しい環境で過ごす子どもたちにとって、生き物との触れ合いは気持ちをほっとさせる時間でもあります。
園庭にいると、ふくちゃんや鶏より、もっと小さな生き物の世界に気持ちが向いている子どもたちの姿もあります。つくし組のYくんはメダカの鉢にくぎ付け、水草の下から姿を見せると「あっ!いた!」と興奮しています。年少のHくんは座り込んで、巣の穴に入っていく蟻の行列や、大きな虫を運ぶアリの行方を追っていました。
年中のAくんNくんは石垣の穴をのぞき込んでカナヘビを探しています。年長のMくんは仲間とダンゴムシを見つけるため、ブロックや石をひっくり返しています。
小さな世界を面白がり、探索や観察にどっぷりと浸かる子どもたちの時間は、ゆっくり流れています。大人になってすっかり虫が苦手になってしまった私も、一緒に付き合ってみると、発見や面白さを感じて童心に帰るひと時です。


5月1日 創立記念日に寄せて
くり返し伝えていますが、今年はなかよし創立60周年なので、年間を通して祝い行事を計画しています。小さな一つの幼稚園がこれほど長い間続いてきた背景には、たくさんの人の努力や協力、そして思いがそこにあったことと思います。
創立当初のことを経験している職員は居ないので、当時の話は語り継がれて今に至るわけですが、園見学に来られる方になかよしの歴史の話をすると、自主運営の時期があったことや職員が引き継いでいることに、みなさん驚かれます。当時はやむを得ず…というきっかけだったのかもしれませんが、職員と保護者が自主運営してなかよしを在続させたことの意味を考えると、子どもたちにはもちろん、大人にとっても大切な居場所だったのだろうと想像します。私自身、なかよしは就職先の一つとして出会ったわけですが、ここで子どもたちや保護者のみなさんに出会ったとき、なんともいえないパワーを感じたのを覚えています。人との繋がりを大切にし、職員と保護者という垣根も超えて、子どもにとっての楽しい生活づくりを追求してきたからこそ、今のなかよしの姿があるのだと思います。
5月1日は創立記念をお祝いして1号園児は休日とさせていただきます。ご理解ご協力の程よろしくお願いいたします。


2024年4月30日
園長 小宮 知子

4月園だより 2024/4/9

ご入園・ご進級おめでとうございます
園庭の桜も満開となり、いよいよ新年度が始まりました。
担任たちは園が春休みの間、新しいクラスではじめて出会う子どもたちを想像しながら、どんなことをしようか、どんな生活になるのか…楽しみにしながら準備をしてきました。一足先に進級式を終えた保育園組の子達は、新しい保育室でソワソワしながらも、○○組になったよ!とバッチを見せに来てくれて、大きくなった!というよろこびに溢れているようで、私たちも嬉しくなります。

乳児棟の前を通ると、、、まだまだ園に慣れない小さい子達の泣き声が響いています。
「1時間泣いてるんです~」と言う先生たち、ずっと抱っこして腕は筋肉痛でパンパン(だそうです)でも、顔はにこやか。“よしよし、だいじょうぶだよ”と、一人一人の子どもたちを受け止め、早く園に慣れて安心できるよう、全力で保育にあたっています。慣れるまではペースもそれぞれです。はじめは、登園時に泣くのもOK、すぐにご飯が食べられなくてもOK、ぐっすりお昼寝できなくてもOKです。いつ泣かずに登園できるかな…いつご飯を食べられるようになるかな…と、これから変わっていく姿を楽しみにして、園に送り出してくださいね。

4月は園児119名でのスタートです。満3歳児も来月以降、時期をずらして12名入園予定です。職員は新卒の先生が4名と栄養士1名が新たに加わり、総勢58名となりました。職員の顔と名前を覚えてもらえるように、毎年4月号の園だよりは冊子でお渡ししています。ぜひご家族で広げてご覧ください。私たちも早く新しい子どもたちや保護者のみなさんの顔と名前を覚えたいので、園バッチや保護者用名札をお忘れなく、お願いします。

今年はなかよし創立60周年!!
なかよしがここに在り続けて60年…すごいですね、人でいったら還暦です。この3月に卒園した子も含めて、卒園児が3280名になりました。毎年歯科健診でお世話になっている歯科医は実はなかよしの第一期生です。現職員のおぐちゃん、えいみちゃんも卒園児です。職員の中には、子どもがなかよしを卒園したあと働いてくれているママ先生が何人もいます。保護者の方の中にも、卒園児のパパママ、OBのおじいちゃんおばあちゃんもいます。60年という歴史の長さを感じずにはいられません。

今年度は1年を通して、60周年を祝い、これまでなかよしに関わってきたすべての人に感謝の気持ちを込めて、イベントを計画中です!

◎6/9(日)『なかよし60thだよ!全員集合!』
2部制に分かれ、高校生以上の卒園児・保護者・旧職員を招いて大同窓会をします。場所はなかよしです。詳しい案内が出来ましたらホームページでお知らせしますので、周りに卒園児がいる方は、今から口コミで日程をお知らせください。

◎10/12(土) 『60th!大運動会』
コロナでずっと中止になっていた、卒園児のスーパーリレーの復活です!小学生、中学生はぜひ、遊びに来てください。応援だけでも、もちろんOKです。

◎11/23 (土) 『60th!なかよしまつり』
第二園庭で、在園・地域のみなさんと、お祭りを楽しみたいと思います。今年は祝日にあたる土曜日の開催にしたので、ぜひ家族みんなで参加して、一緒に盛り上げていただけたらと思います。イモ汁をたくさん作らなくては!ですね。


どのイベントも、天気が良いことが前提なのでそれだけが気がかりですが…晴れを祈りましょう~。時期が近くなりましたら、詳細をお知らせします。
大きな行事は、お父さん、お母さん方にボランティアやお手伝いを募ることもあるかもしれません。その時はぜひ、力を貸してくださいね。行事を盛り上げるためのアイデアがある方も気軽にお声かけください。子どもたちにとってかけがえのない経験となるような楽しい生活を、一緒に作っていきましょう。
今年度もご協力をよろしくお願いいたします。

2024年4月6日
園長 小宮 知子